在留資格「興行」の基礎知識:取得のための要件や注意点
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アスリートや俳優、ミュージシャン等が日本で活動するためにはどのような在留資格が必要でしょうか。
この記事では、在留資格「興行」の基礎知識について解説します。
(参考)在留資格「興行」
出入国在留管理庁
在留資格「興行」

在留資格「興行」とは
在留資格「興行」は、日本で演劇、演芸、演奏、スポーツ等の興行に係る活動又はその他の芸能活動を行おうとする外国人のための在留資格です。
活動内容の幅が広く、申請内容によって要件や必要書類が大きく変わる、難易度の高い在留活動です。
2023年の改正で在留資格「興行」は、下記のように区分されています。
区分 | 該当者 |
---|---|
基準1号(イ) | 演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏の興行に係る活動を行おうとする場合で、日本の公私の機関と締結する契約に基づいて、風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)第2条第1項第1号から第3号までに規定する、営業を営む施設以外の施設で行われるもの |
基準1号(ロ) | 演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏の興行に係る活動を行おうとする場合で、次のいずれかに該当するもの。 国、地方公共団体の機関又は特殊法人が主催する演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏の興行及び学校教育法に規定する学校、専修学校又は各種学校において行われるもの 文化交流に資する目的で、国、地方公共団体又は独立行政法人の援助を受けて設立された本邦の公私の機関が主催するもの 外国の情景又は文化を主題として観光客を招致するために外国人による演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏の興行を常時行っている敷地面積10万平方メートル以上の施設において行われるもの 客席において飲食物を有償で提供せず、かつ、客の接待をしない施設(営利を目的としない本邦の公私の機関が運営するもの又は客席部分の収容人員が100人以上であるものに限る。)において行われるもの 当該興行により得られる報酬の額(団体で行う場合は、当該団体が受ける総額)が1日につき50万円以上であり、かつ、30日を超えない期間本邦に在留して行われるもの |
基準1号(ハ) | 演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏の興行に係る活動を行おうとする場合で、基準1号イ及びロに該当しないもの |
基準2号 | 演劇、演芸、歌謡、舞踊又は演奏の興行以外の興行(スポーツなど)に係る活動を行おうとするもの |
基準3号 | 次のいずれかに該当する芸能活動を行おうとするもの 商品又は事業の宣伝に係る活動 放送番組(有線放送番組を含む。)又は映画の製作に係る活動 商業用写真の撮影に係る活動 商業用のレコード、ビデオテープその他の記録媒体に録音又は録画を行う活動 |
マネージャー等の在留資格について
興行活動を行う本人のほかに、活動、出演はせずとも、出演者が興行を行うために必要不可欠な補助者としての活動も該当します。
例えば、マネージャー、ライブの照明係、スポーツ選手のトレーナー等です。
ビザ申請の審査のポイント
審査のポイントは各区分によって異なります。
基準1号(イ)
基準1号(イ)は外国人本人の能力や報酬等の要件は設けず、様々な形態の興行を幅広く認めてる代わりに、日本の機関との契約を必須としています。
基準1号(イ)で申請したい場合、外国人と契約を締結する日本の機関が以下のいずれにも該当していることが求められます。
- 外国人の興行に係る業務について通算して3年以上の経験を有する経営者又は管理者がいること
- 当該機関の経営者又は常勤の職員が次のいずれにも該当しないこと
- 人身取引等、不法就労助長罪等に違反したこと
- 過去5年間に虚偽申請のための偽造文書の作成、交付等に関与したこと
- 入管法の集団密航に係る罪又は売春防止違反の罪によって系に処せられてから5年経過していないこと
- 暴力団員ではないこと
- 過去3年間に外国人芸能人との間で締結した契約に基づいて報酬の全額を支払っていること
- 外国人の興行に係る業務を適正に遂行する能力を有するものであること
基準1号(ロ)
基準1号(ロ)は、公的機関が主催していたり、教育的な活動、テーマパーク、コンサートホールなどにおける興行であり、違法活動のおそれが少ないため、前述の区分表の基準1号(イ)に記載した4つの項目のいずれかに該当していれば、出入国在留管理局の規定する書類を用意することで原則問題ないといえます。
基準1号(ハ)
基準1号(ハ)は、基準1号(イ)、(ロ)に当てはまらない場合でも、厳格な要件の下、活動を認めており、以下のいずれにも該当していることが求められます。
- 外国人本人の能力に関する要件について、以下のいずれかに該当していること
※行おうとする興行によって得られる報酬の額(団体で行う場合はその団体が受ける総額)が1日につき500万円以上の場合は該当している必要はなし。- 外国の教育機関において当該活動に係る科目を2年以上の期間専攻したこと
- 当該興行について、2年以上の海外における経験を有すること
- 外国人本人が次のいずれにも該当する日本の機関との契約に基づいて興行活動をすること
- 外国人の興行に係る行について通算して3年以上の経験を有する経営者又は管理者がいること
- 5名以上の常勤職員がいること
- 当該機関の経営者又は常勤の職員が次のいずれにも該当しないこと
- 人身取引等、不法就労助長罪等に違反したこと
- 過去5年間に虚偽申請のための偽造文書の作成、交付等に関与したこと
- 入管法の集団密航に係る罪又は売春防止違反の罪によって系に処せられてから5年経過していないこと
- 暴力団員ではないこと
- 申請に係る演劇等が行われる施設が以下のいずれにも該当していること
※興行の在留資格をもって興行活動をする外国人が当該施設において申請人以外にいない場合は⑥のみ該当していればよい。- 不特定かつ多数の客を対象として外国人の興行を行う施設であること
- 風営法第2条第1項7第1号に規定する営業を営む施設である場合には、以下のいずれにも該当していること
- 専ら客の接待に従事する従業員が5名以上いること
- 興行活動に従事する者が客の接待に従事するおそれがないと認められること
- 13平方メートル以上の舞台があること
- 9平方メートル以上の出演者用の控室があること
- 施設の従業員が5名以上であること
- 施設を運営する機関の経営者又は常勤の職員が次のいずれにも該当しないこと
- 人身取引等、不法就労助長罪等に違反したこと
- 過去5年間に虚偽申請のための偽造文書の作成、交付等に関与したこと
- 入管法の集団密航に係る罪又は売春防止違反の罪によって系に処せられてから5年経過していないこと
- 暴力団員ではないこと
在留資格「興行」でお困りのときは
在留資格「興行」は芸能やスポーツ等、幅広い分野の世界的な交流に必要不可欠な在留資格ですが、必要資料が細かく分かれていて、難易度の高い手続の一つです。
行政書士アット法務事務所はスムーズな書類作成はもちろんのこと、在留資格の取得可能の判断から、適切なタイムスケジュールの作成まで、手続全体をトータルでサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。